四季の味 ニューサイエンス社

  • ひらいてみてまず思ったのは、これは子供の頃ながめたおとなの雑誌のようだということ。クウネルとかが今のはやりなら、これは全く当世風ではない(これを見つけた改造社のビルのように)。縦書きの文章の占める割合の多さ。しかし写真はきれいだし、器も素晴しく、料理の作り方の説明は懇切丁寧だ。南インド料理が作ってみたくなった。
  • しかし、この雑誌名には見おぼえがある。森須滋郎という人が編集長をしていたのではないか? さまざまな場所で料理に出会ったエピソードと簡単なレシピからなるコラムをかつて読売新聞に持っていて、魅力的な短文の最後には(「四季の味」編集長)というカッコ書きがあった。森須氏の訃報を目にしたのも、もうずいぶん前のことだ。雑誌自体は今日まで知ることがなかった。

*(200607)1500円◆7/27(木)@改造社書店(銀座)