白眼子 山岸 凉子

北海道で戦後すぐこういう霊能者が本当にいたのかなと思ったら、フィクションだと作者自身が書いているという書き込みがミクシィにあった。藤田乙女(小乙女ではなく)という美少女霊能者(『テレプシコーラ』の千花ちゃん顔)もちらと出てくるし、巧みな虚…

Transgender on Screen  John Phillips

*Palgrave Macmillan (200610) 4602円◆12/3(日)@紀伊国屋書店 新宿南店

男女交際進化論「情交」か「肉交」か 中村隆文

溝口の『近松物語』があまりすごかった[良いという意味]のでこんなのを買ってしまった。人違いで「肉交」する世話物浄瑠璃ではなく、近代的な「恋」の話に書きかえられていたから、ちょっとそのあたり(近代的「恋愛」概念の成立)を見たい気がした。内容…

落合務の美味パスタ 落合 務

スパゲッティ・ミートソースをはじめて食べたのは、目下壊されて駅に通じる入口だけが残っている、京成上野ビル二階の「聚楽」だった。親に連れられないで同級生と外食するようになった高校一年のときのこと。その後うちでもミートソースは定番になったが、…

幸田文の箪笥の引き出し 青木 玉

*新潮社(200009)580円◆12/1(金)@近藤書店 聖路加ガーデン店

テーブルクロスとおひるごはん 堀井和子

著者の本としては、久しぶりに『気ままなパンの本』『気ままな朝食の本』を思い出させる大きな版型のを買ったが、彼女のファンになったあれらの本ほどには好きになれない。もちろん、きわめて洗練された写真で構成されたヴィジュアル性には文句のつけようも…

イギリス式お金をかけず楽しく生きる 井形慶子

*講談社(200303)599円◆11/26(日)@Machiya Tsutaya

イギリス式収納―小さな空間で見せる! 片づく !

*井形 慶子/大和書房(200611)680円◆11/26(日)@Machiya Tsutaya

国を愛しても国家は愛するな

この本は二年前の刊行だが、「国家とは何か」という章は愛国心の話からはじまっている。実は、「二〇〇三年三月二〇日、中央教育審議会は、教育基本法を全面改正し、「国を愛する心」(愛国心)を盛り込むよう求める答申を文部科学大臣に提出した」のだ。国…

文科バカは存在しない

http://kaorusz.exblog.jp/3931353/その他の拙文で言及していた、〈理系には専門バカがありうるけれど文科系バカはただのバカ〉発言の出典が見つかった(要するに、本が出てきた)。小林 和之『「おろかもの」の正義論」』(ちくま新書、200412)である。 ノ…

むかし卓袱台があったころ 久世 光彦  

*筑摩書房(200611)630円◆11/14(火)@Machiya Tsutaya★補遺

和食の力 小泉 和子

*筑摩書房(200303)756円◆11/17(金)@ブックファースト渋谷店

「世間」とは何か 阿部 謹也

*講談社現代新書](199507)777円◆11/17(金)@ブックファースト渋谷店

この国で女であるということ 島崎今日子  

*ちくま文庫(200611) 819円◆11/20(月)@有隣堂 ルミネエスト新宿店

いとこ同士 今 市子 

*フロンティアワークス (200604) 562円◆11/21(火)@山下書店 銀座店

デリダ なぜ「脱-構築」は正義なのか 斎藤 慶典

まったくの偶然であるが、『世界をよくする現代思想入門』についての記事(6/14)に対し、著者の高田氏からコメントがつけられているのに今朝気づいた。私は 『世界をよくする〜』冒頭で例として持ち出された「三角形」の比喩に拘泥しているもので、この本の…

漢文の素養-誰が日本文化を作ったのか? 加藤徹

『歴史のなかの天皇』と併せて読むと面白いと思って買ったが、前者のあとではややもの足りない。二書で重なるエピソードがいくつもある。「致した」文のみ名高い最初の遣隋の際、小野妹子が煬帝の返書をなくした(両書ともなくした「ことにした」と説く)話…

歴史のなかの天皇  吉田 孝

これと『漢文の素養』と買って帰り、宵と、ページを閉じてひと眠りしたあとの暗い明け方にほぼ読み終える。信頼のおける学者の確かな記述を久しぶりに読んだという気がする。けたたましさとは無縁の、淡々と事実を積み重ねてゆくやり方で、地理的な理由によ…

映画と身体/性 斉藤 綾子編

*森話社(200610)3360円◆11/3(金)@八重洲ブックセンター

クロワッサン696

前号がよかったので続きであるこれも買ったが、ダイエット特集は好かない。実例は自慢だし。料理の参考としては使えても、実際にダイエット・メニューを作ろうという気はしない。しかし、昼をヨーグルト1個とバナナ1本にして(朝夕は制限なし)4ヶ月で1…

別冊暮しの手帖 すてきなあなたに 

イメージを制限するので、この挿絵とのとりあわせが本当にいいかはちょっと疑問。でも、過去の遺物とならないでよくやっていると思う。 *秋冬 おしゃれ編/暮しの手帖社(200612)780円◆11/3(金)@八重洲ブックセンター

アレクサンドル・ソクーロフの『太陽』について書いた。

「それが物真似であることが私たちにわかるのは――Emperor in Soclovland(2)」→http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re67.html#67-1

猫楠 南方熊楠の生涯  水木 しげる

SM嬢のお誘いで国立科学博物館の化け物展へ。常設展のうち。南方熊楠展も見られたので入る。ミュージアム・ショップにてあまたの熊楠関係書籍よりこれを選ぶ。熊楠も澁澤龍彦の書で名を知った一人(最初は人名と思わなかった)。その後知りたること少なし…

アンリ・ルソー 楽園の謎  国谷公二

アンデパンダン展がなければルソーには絵を発表する場所はありえなかった。では、当時の官展で名声を博していた画家たちの絵はその後どうなった? 国費で買い上げられたそれらは、今では倉庫に積み重ねられ、人目に触れることもないという。仮に触れても、凡…

小さな庭に四季をつくる 水谷昭美

本当はこの本の題名は「水谷昭美さんのナチュラルガーデン」らしい。表紙の上の端に「小さな庭に四季をつくる」と横書きしてあるのにね。背表紙には確かに前者しかない。でも、平積みになっていたし、表紙に小さく「水谷昭美さんの」とある文字は白抜きにな…

料理歳時記 辰巳 浜子

*中央公論新社(197701/200606)760円◆10/23(月)@ブックファースト 渋谷店

殺す・集める・読む 推理小説特殊講義 高山 宏

*東京創元社(200201)1050円◆10/23(月)@ブックファースト 渋谷店

文壇アイドル論 斎藤 美奈子

*文藝春秋社(200610)660円◆10/23(月)@ブックファースト 渋谷店

歯医者に行った帰り、工場跡に建っただだっぴろい郊外(イナカ)のスーパー・マーケットの、ほとんど客のいない平日の一階〈フードコート〉で、ソフトクリームをなめ、適当に買った新書と、料理の作り方を読みながら半日過ごして、タンメンを食べて帰った。…

クロワッサン 695号

*毎日の食事を見直そう1 簡単でおいしい本場の家庭料理を(200610)420円◆@10/18(水)イトーヨーカ堂錦店内 くまざわ書店